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猛暑の影響は人間だけじゃない?家畜も“夏バテ”にご用心

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目次

はじめに

皆さま、今年の夏も昨年に続き記録的な暑さとなりました。お盆を過ぎても厳しい暑さは和らぐ気配がありませんね。
8月は各地で最高気温35℃以上の猛暑日となり、8月5日には群馬県伊勢崎市で41.8℃を記録し、国内歴代最高気温を更新しました。

東京では10日連続で猛暑日を記録し、過去最長となりました。年間の猛暑日日数も過去最多を更新し、今年の夏も厳しい暑さと言えます。
北海道や東日本、西日本でも猛暑が続き、「日本の熱帯化」が専門家から指摘されるほどです。
今回のコラムでは、人間だけでなく家畜にとっても深刻な問題である〝夏バテ(熱ストレス)〟について取り上げます。

家畜にとっての「夏バテ」とは?

夏になると、気温と湿度の上昇により、家畜たちは「夏バテ」、つまり熱ストレスの影響を強く受けます。
人間のように汗をかいて体温を下げることができない家畜は、体内に熱をため込みやすく、健康状態や行動、生産性に悪影響を及ぼします。とくに暑さが続く日本の夏は、畜産現場にとって非常に過酷な季節です。

動物たちが受ける具体的な影響

動物の種類ごとに夏バテの影響は異なりますが、共通して言えるのは 「生産性の低下」と「健康リスクの増加」 です。

  • 乳牛:飼料摂取量が減少し、乳量が落ちる。乳質低下や乳房炎の発症率も上がる。
  • 肉牛・豚:食欲不振による成長遅延。出荷までの期間が延び、経済的損失が大きくなる。
  • 鶏:産卵率が下がり、卵の質も悪化。熱中症での死亡例も珍しくない。
  • 繁殖面:発情が見られにくくなり、受胎率が低下。次世代の育成にも影響が及ぶ。

このように夏バテは一時的な問題ではなく、畜産経営全体に深刻な影響を及ぼす課題なのです。

夏バテ対策の現状と限界

これまで多くの畜産農家・工場では、扇風機やミスト、換気装置などを使って室温を下げる工夫がされてきました。これらの方法は効果的ですが、電力コストがかさむこと、停電などの非常時に対応できないことが課題です。 また、設備投資には一定のコストと時間がかかるため、現場からは「もっと手軽で持続性のある方法を」との声も上がっています。

新たな対策:塗料による「遮熱」という選択肢

そこで注目されているのが、屋根に塗るだけで効果を発揮する「遮熱塗料」 です。
畜舎の屋根に塗布するだけで、太陽光(近赤外線)を反射し、屋根や室内の温度上昇を抑えることができます。

塗布後の実験や事例では、屋根表面の温度が10℃以上下がり、内部の気温も1〜3℃低下したケースも報告されています。これは、家畜のストレス軽減、飼料摂取量の回復、乳量・産卵数の安定化といった形で効果が期待出来ます。

遮熱塗料導入のメリット

遮熱塗料による対策には、以下のようなメリットがあります。

  • 即効性・持続性:塗るだけで効果があり、10年以上の耐用年数で長期的に使える。
  • 省エネ効果:換気扇や冷房機器の稼働を減らし、光熱費の削減にもつながる。
  • 対策難易度:既存の畜舎にも対応可能で、導入しやすい。
  • 生産性向上:健康な家畜が安定的に生産活動を続けられる。

まとめ

夏バテは畜産現場にとって避けられない大きな課題ですが、建築的な工夫でリスクを軽減することが可能です。遮熱塗料を活用することで、家畜に優しい環境を整えつつ、経営の安定化にもつなげられます。
今後の気候変動を見据えた持続可能な畜産のために、〝塗料による遮熱対策〟を検討してみてはいかがでしょうか。

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