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【実践編】自社工場を防滑に仕上げてみませんか?

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目次

はじめに

過去のコラムで防滑塗装の優位性を説明してきましたが、いざ塗装しようと思った時に「施工方法がわからない!」、「どうやってあの凹凸を作るの?」と疑問に思われた方もいるかもしれません。
本コラムでは一般的な薄膜塗料での床の防滑塗装の仕上げ方について解説していきます。

■過去のコラムはこちらから

高齢の方が活躍する時代の行うべき安全対策
階段の塗装ってどうしたらいいの?防滑仕上げで安全性向上!

防滑の仕上げ方

薄膜の床用塗料で防滑仕上げを行う際、一般的に『硅砂(珪砂)』と呼ばれる砂を撒いて仕上げます(塗料に硅砂を混ぜ込んで塗装すると硅砂のパターンにムラができ、仕上がりが悪くなりがちです)。塗膜表面に硅砂を付着させ凹凸を作り、摩擦力を高めて滑りにくくします。以下に簡単に手順や注意点などを解説します。

■事前準備

適正な塗装道具について
自社で行う、簡単にできる床の塗り替え方法

必要な塗装道具や塗装方法については基本的にこちらのコラムを参考にしていただいて大丈夫ですが、今回は防滑仕上げですので、硅砂も用意する必要があります。下の画像のように硅砂は数字が小さくなるほど粒形が大きく粗くなります。希望する防滑の度合いや使用する塗り床材に適した硅砂を選定する必要があります。

■施工の手順

工程製品名混合比※1塗布量※2(kg/m2)塗装間隔(時間/23°C)
1下地処理
2プライマーフロアトップアクアプライマー
ハエレオ
主剤
5
(2)
硬化剤
0.5
(0.2)
必要に
応じた
添加剤
基材による2〜24
3下塗りフロアトップアクア
フォルティス
主剤
12
(3.2)
硬化剤
1.5
(0.4)

1.5
(0.4)
0.15直後
4硅砂散布6号硅砂又は7号硅砂0.11以上
5中塗りフロアトップアクア
フォルティス
主剤
12
(3.2)
硬化剤
1.5
(0.4)

1.5
(0.4)
0.151以上
6上塗りフロアトップアクア
フォルティス
主剤
12
(3.2)
硬化剤
1.5
(0.4)

1.5
(0.4)
0.15

↑薄膜床用塗料フォルティスの仕様です

こちらも基本的には上記のコラムと同じになりますが、一度プライマーを塗り乾燥した後(プライマーレスの仕様であれば下地処理後)、硅砂を付着させるための接着剤として、もう一度プライマーを塗る、もしくは上塗りの塗料を一度塗ります。

この工程の直後、乾く前に硅砂を撒いて塗料に硅砂を付着させます。硅砂を撒く際は以下の点に注意が必要です。

  • ムラにならないよう1~1.5mの高さから、ふんわりと均一に撒きます
    (お相撲さんが塩を上に放りなげるよう撒きます)。
  • 硅砂が塗料の中に沈まず、表面に残る程度の量を撒きます。
  • 散布量が少ないと防滑性が弱く、撒き過ぎだと防滑性が強くなります。
    適度に均一に撒くことがコツです
  • 薄膜に大きな骨材を撒いても塗料で抑えられなく取れてしまいます。
    適度な大きさの骨材を使ってください。

リシンガンなどを使用することで、効率よく均一に仕上げることもできます。
硬化後、余剰な硅砂を掃除機や箒で除去し、通常仕様通り上塗りを2回かけて完了となります。

※上塗り1回だと骨材を抑える力が弱く、取れ易くなります。

まとめ

通常仕様と比較して、塗料を塗る工程が1回と、硅砂を撒いて乾燥後に余剰分を除去する工程が増えますが、薄膜塗料で硅砂を散布する方法であれば比較的容易に仕上げることができます。

ここでは薄膜塗料の基本的な防滑仕様についてご紹介しましたが、アスファルトの防滑や厚膜塗料での防滑、フォークリフトなどのスリップ事故も防げる強防滑など、場所や用途に応じた仕様がございます。

経験豊富な営業マンによる現場調査や小面積のテスト施工、専門業者のご紹介も可能ですので、是非ご相談ください。

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